OMOとは?O2Oとの違いや、メリットとポイントを解説

OMOやO2O、そしてオムニチャネル…次々と新しい言葉が登場しているマーケティングの世界ですが、これらの言葉を意味の違いも含めてうまく説明できるでしょうか?もしかすると、理解していると認識している方であっても、実は意味を混同していたり本質的な部分で誤解をしてしまっているかもしれません。

そこで今回は、この3つの中でも特に近年注目度が高まっているOMOについての解説を、O2Oの違いを交えつつ解説します。

OMOとは?

OMOは、「Online Merges with Offline」の略です。日本語に訳すと「オンラインとオフラインの融合」となりますが、これだけだと少々分かりにくいと思います。しかもO2Oやオムニチャネルをご存じの方であれば知っている意味合いとの違いが見えてこないのではないかと思います。
OMOが目指すオンラインとオフラインの融合は、ユーザーがオンラインとオフラインを区別して意識することなく両方を体験できることです。これまで、オンライン(インターネット)とオフライン(実店舗など)は区別されたものでしたが、近年の購買行動や社会インフラの変化によってこの違いが希薄化してきています。そこで両方にまたがるようなサービス形態を構築することが流行したわけですが、OMOはその流れの中でひとつの完成形といえるかもしれません。
OMOが目指すのは、顧客体験の向上です。これはO2Oやオムニチャネルと大きく異なる点なので、このことについては後述します。

OMOとO2Oの違いとは?

OMOと語句が似ていて混同されやすいO2Oには、決定的な違いがあります。OMOが「Online Merges with Offline」の略でオンラインとオフラインの融合を目指しているのに対して、O2Oは「Online to Offline」の略です。英語の意味を理解できる方であれば一目瞭然だと思いますが、O2Oはオンラインで獲得した顧客を実店舗などオフラインの世界に導くことが目的です。
OMOはオンラインとオフラインを区別しないことが本質ですが、O2Oにはオンラインとオフラインの区別があります。そのため、O2Oが成功するとネットで集客した人を実店舗に誘導することはできますが、逆に実店舗からWebやアプリなどに誘導される逆の動きは想定されていません。
もうひとつ、オムニチャネルとの違いについても補足しておきましょう。O2Oと同じく、オムニチャネルもオンラインとオフラインを区別する概念です。これらは別物であることを認識した上で、それぞれのチャネルをフル活用して顧客にアプローチをして全体としての接点増加、売り上げの向上を狙います。OMOはユーザーの体験を向上するのが目的であると述べましたが、オムニチャネルは売り手側の戦略です。

OMO対応する際のメリットとは?

近年になってOMOが高く評価され、多くの企業で導入が進んでいることにはもちろん理由があります。その理由として考えられるメリットは、主に2つあります。

①ユーザー体験が向上して「ファン」化できる

OMOが目指しているのはユーザー体験の向上なので、OMOが機能すると顧客の利便性や快適性が高くなるため、企業やサービス、ブランドに対する親近感や信頼度が高くなります。商品のスペックだけで差別化が難しい昨今のマーケティングにおいて、ユーザー体験を向上させることによる差別化はとても有効で、顧客を「ファン」化することで継続的な売上への寄与が期待できます。

②LTVの最大化

顧客を「ファン」化すれば、時間が経過するごとに顧客からの売上寄与が高くなっていきます。これはLTV(Life Time Value=顧客生涯価値)と呼ばれ、長期的に顧客と付き合いをしていくことで売上につなげていく上で大きな意味があります。
商品のスペックだけでは差別化が難しくても、「この企業」「このブランド」で購入したことによる満足度を高めることができればLTVが向上し、マーケティングの成果も最大化されます。

OMOに対応する際のポイントとは?

とてもメリットが大きいOMOですが、このOMOを成功させるには2つのポイントを満たす必要があります。その2つとは、以下のとおりです。

①チャネルを広げる

OMOではオンラインとオフラインを融合させることが重要なので、オンライン、オフラインともにチャネルを増やして顧客との接点を少しでも多くすることがスタート地点です。この考え方はオムニチャネルに似ているので、まずは接点を少しでも多くすることに主眼を置きましょう。

②データを共有、統合して活用する

2段階目に重要なのが、データの活用です。オンラインとオフラインのそれぞれで収集されたデータを統合し、一元化した上で分析しなければOMOの視点での答えはでません。オンラインであってもオフラインであっても顧客はその違いを意識することなくユーザー体験ができる仕掛けを作り、それを運用することでOMOの環境が整備されます。

まとめ

本文の解説をお読みになると、OMOはO2Oやオムニチャネルの概念を足したようなものであることにお気づきだと思います。今やオンラインとオフラインは別物ではなく、ユーザーにとっては「それほど違いのない存在」です。こうした思考にマーケティングも歩調を合わせ、OMOによるユーザー体験の向上を目指しましょう。

貴社の新規顧客の数を倍増させる

デジタルインサイドセールスのアウトソーシング事業、テレワーク時代におけるセールススキームの提供、営業力強化、 組織力強化のコンサルティングおよびアウトソーシング全般をご提供しております。