リレーションシップマーケティング(関係性マーケティング)とは

リレーションシップマーケティングという言葉を見聞きすることが多くなったとお感じの方は多いかもしれません。もしくは日本語で「関係性マーケティング」と表現されることもあります。もちろん、この両者は全く同じ意味です。

それでは、このリレーションシップマーケティングとはいったいどんなマーケティングなのでしょうか。リレーションシップ、つまり関係性を重視するマーケティング手法ということは意味合いから想像ができると思いますが、それはリレーションシップマーケティングの概念部分です。

今回はこのリレーションシップマーケティングについて、その意味とメリット、デメリットなどについて解説します。

リレーションシップマーケティングとは

リレーションシップマーケティングが目的としているのは、顧客との長期的な関係の構築です。
目の前にある売り上げといった短期的な成果ではなく、むしろ長期的な視野に立ってその顧客との関係性を維持することによって得られるトータル的な価値を重視する考え方です。
江戸時代に活躍した大阪商人の商売哲学に、「損して得取れ」があります。
自分だけの利益や目先の利益ばかり追いかけるのではなく、今回は損をしても長期的な視点で大きな利益を目指していくべし、という意味の教えです。これはまさにリレーションシップマーケティングの考え方で、短期的には利益にならないような行動であっても長期的なメリットがあるのであれば、そちらを優先するのがリレーションシップマーケティングの考え方です。

リレーションシップマーケティングのメリット

リレーションシップマーケティングが目指しているのは、LTVです。
LTVはLife Time Value=顧客生涯価値のことで、短期目線ではなく長期的な目線でトータルでは最も利益が大きくなる結果を目指します。つまり、リレーションシップマーケティングに成功するとLTVが最大化されるため、長い目で見ると最も多くの利益を上げることにつながります。

また、近年の顧客心理を考えると、露骨に売りたいばかりのマーケティングでは顧客が離れてしまう可能性が高くなります。「自分は単なる金づる」と思われてしまうと、どんなに優れた商品やサービスであっても提案を聞いてもらえなくなるでしょう。リレーションシップマーケティングはそれを防止し、顧客との良好な案系を維持できるため「話を聞いてもらえる関係性」が潜在的な資産になります。

リレーションシップマーケティングは顧客満足度を高めやすいため、商材によっては顧客から別の顧客を紹介してもらえる、SNSで高評価をしてもらえるといった二次的なメリットも期待できます。

リレーションシップマーケティングのデメリット

リレーションシップマーケティングのデメリットは少ないですが、強いて言えば短期的な利益にはつながりにくい点が挙げられます。

企業の営業活動には月単位、年単位の目標がありますが、LTVを優先するマーケティングなので今すぐ結果が出るとは限らず、時間が掛かってしまいがちです。しかも時間を掛けたのに結果につながらないことも、もちろんあります。
この場合は時間が掛かっているだけに徒労感が大きくなってしまうかもしれません。

リレーションシップマーケティングの方法

リレーションシップマーケティングには、大きく分けて3つのステップがあります。それぞれ段階別に解説していきましょう。

①データベースマーケティング

顧客および顧客候補の情報をデータベース化し、そこから属性や見込み度などによって分類作業を行います。属性を細分化することで、それぞれの相手に最適なアプローチを打ちやすくなります。

②One to Oneマーケティング

メルマガのように一斉配信をするのではなく、細かく分類した属性に応じて1対1のメール送信に近い内容を送信して顧客のニーズや課題に寄り添います。

③サービスマーケティング

顧客のファン化を進め、見込み顧客となった人たちだけに向けて限定のサービスやイベントなどを提供し、特別な関係を構築していきます。相手の誕生日やポイントが貯まったタイミングなど、その人だけに当てはまるような内容を絡ませるのがコツです。

まとめ

リレーションシップマーケティングについて、そのメリットやデメリット、具体的な進め方について解説しました。
これは逆の立場になって考えると分かりやすいことが多く、自分が顧客だったらどんなアプローチが最も自然か、興味を持ちやすいかといった視点をもって戦略を立てると、精度を高めていくことができます。

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