インサイドセールスに対するニーズや期待値が、以前とは比べ物にならないほど高まっています。
その背景には非対面、非接触で営業活動ができることからコロナ禍の中にあっても営業活動ができること、さらにアフターコロナ時代の「ニューノーマル」と親和性が高いことも理由です。
注目度の高まりを受けて、自社でも導入してみようとお考えの企業は多いと思います。
そこで今回は話題のインサイドセールスについて、営業活動における役割とメリットについて解説したいと思います。
インサイドセールスとは
インサイドセールスは日本語で内勤型営業と訳されるのが一般的ですが、それだけだとインサイドセールスの本質的な意味を表現できていないので、これには若干の補足が必要です。
まず補足するべき点は、インサイドセールスが従来型の営業(フィールドセールス)の補完的なものではなく、インサイドセールスという形の営業手法として確立していることです。
インサイドセールスはアメリカで誕生しましたが、ご存じのとおりアメリカは国土が日本の30倍もある広い国です。それだけの広い国土をフィールドセールスでカバーするのは不可能なので、遠隔地の見込み顧客に対しては以前から対面ではなく通信手段を主に用いるインサイドセールスが発達していました。
今ではインサイドセールスのためのITツールが充実しており、日本ではこうしたツールが発達してからインサイドセールスが本格的に普及してきたので、インサイドセールスのことを「ITを使った営業活動の効率化」だと思っている人は多いのですが、インサイドセールスが生まれた背景を考えると微妙に意味合いが異なります。
対面によるフィールドセールスではなく、メールやチャット、電話など通信手段を使って営業活動を行い、見込み顧客との関係構築や成約を獲得するのが今どきのインサイドセールスです。コロナ禍によって非対面、非接触での営業活動が推奨され、インサイドセールスはそれを可能にしている手法であることから、日本でも一気に注目度が高まりました。
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インサイドセールスの役割とは?
電話など通信手段を使った営業手法なのであれば、テレアポと変わらないのでは?と思った方もおられるかもしれません。しかし、インサイドセールスとテレアポはそもそも目的と役割が違います。
テレアポは、アポを獲得することが目的です。それに対してインサイドセールスは見込み顧客との関係維持や構築が主な目的なので、インサイドセールスのほうが営業活動全体に占める役割は大きくなります。
インサイドセールスの役割を整理すると、以下の3つに集約されます。
新規の見込み顧客に対する関係構築、信頼醸成
インサイドセールスに最も期待されている役割です。ネットなどで獲得した新規の見込み顧客はネットでの接点があるので、それをいかしてアプローチをしたり情報を提供することで関係を構築し、フィールドセールス部門が営業を掛けやすくする環境づくりをします。
既存顧客の維持
めでたく顧客化した人たちに向けて継続的な顧客対応や情報提供、要望のくみ取りなどを行います。「成約した途端に放置された」という印象を与えてしまっては、せっかく成約までこぎつけた努力が水の泡です。顧客満足度を高めるためにも顧客の維持は重要な役割ですが、インサイドセールスではそれを効率化、自動化できます。
アップセルとクロスセル
顧客との関係維持の延長線上にあるのは、アップセル(上位商品のさらなる購買)やクロスセル(すでに買ってくれた商品とは別の商品を買ってもらう)です。インサイドセールスによって顧客と良好な関係を維持していれば、その顧客に新たなニーズや課題が生じた時にそれを察知しやすくなります。インサイドセールス部門が顧客との関係を維持し、新たなニーズを察知した時点でフィールドセールスに引継ぎ、そこでアップセルやクロスセルを獲得するのが理想的な役割分担です。
インサイドセールスのメリット5つ
インサイドセールスを導入し、うまく運用できていると多大なメリットを享受できます。考えられるメリットを挙げてみると、以下のようになります。
- 機会損失を回避できる
- 顧客満足度が高くなる
- マーケティングの精度が向上しコストパフォーマンスが高くなる
- 見込み顧客、顧客ともに情報を管理やすく共有できる
- コストダウンができる
これらはいずれも、喉から手が出るほど欲しいメリットではないでしょうか。インサイドセールスがここまで注目され、普及が進んでいるのはすでにこうしたメリットを実現している事例が続出しているからです。
まとめ
インサイドセールスって何?という疑問をお持ちの方にその概要とメリットを解説してきました。とてもメリットが大きく、それでいて継続することでメリットがどんどん大きくなるので、導入するのであればできるだけ早く、できることから始めるのが良いと思います。