マーケティングという言葉は、今やビジネスの現場で当たり前のように用いられています。
マーケティング単体だけではなく「●●マーケティング」というさまざまな手法も確立されています。すでに大いに発展を遂げたマーケティング手法ですが、こうなると今さら「マーケティングとは?」という基本的な疑問を誰かに尋ねづらい部分があります。
そこで当記事では今さら聞けない「マーケティングとは?」という疑問にお答えをして、なぜマーケティングがこれだけもてはやされ、多くの企業で導入されているのかについて理解していただきたいと思います。
そもそもマーケティングとは?
日本マーケティング協会という団体が定義するところによると、マーケティングとは「顧客との相互理解を得ながら企業などの組織が行う総合的活動」とあります。
この「顧客との相互理解」が最も重要なキーワードで、単に企業などが自社の商品やサービスを売り出すだけではなく、顧客のニーズや事情をしっかりと調べて理解したうえで必要なものを提供し、それを顧客が選ぶという図式がマーケティングの基本です。
販促活動には「マーケットイン」と「プロダクトアウト」の2つがあります。マーケットインとは市場が何を求めているのかを調べたうえで商品開発をしてそれを世に送り出しますが、その反対のプロダクトアウトは「良いものを作れば売れるはず」という信念のもとに商品開発をするため、市場が何を求めているのかは重視されません。
この両者を比較して、今どちらが主流になっているかは言うまでもないでしょう。前者のマーケットインはマーケット(市場)とコミュニケーションをとることによってニーズを把握するので、先ほどのマーケティングの定義にあった「顧客との相互理解」そのものです。つまり、マーケットインの商品開発はマーケティングが不可欠です。
マーケティングの種類
市場や顧客を理解したうえで商品開発や営業活動をするマーケティングには、すでに多くの種類があります。
それらは「●●マーケティング」と名づけられており、その中には多くの企業に導入されている手法もあります。ここでは代表的なものを3つのカテゴリーとしてご紹介しますが、実際にはこれよりもはるかに多くのマーケティング手法あります。
マスマーケティング
「マス」とは集団や大衆を意味する言葉なので、マスマーケティングは不特定多数の人たちに向けて1つの情報発信やプロモーションを行うマーケティング手法です。
私たちが日常的に目にしているテレビCMや新聞広告などが該当します。主にBtoCといって一般消費者向けに行われるマーケティング手法として現在も広く用いられています。
ダイレクトマーケティング
上記のマスマーケティングとは対極にある、特定のターゲットを狙ったうえで展開するマーケティングのことです。
ダイレクトマーケティングでは「特定のターゲット」に属する人たちを入念に研究し、その人たちのニーズを把握したうえで商品やサービスを提案するので、広義のマーケティングはおおむねこのダイレクトマーケティングのことを指しています。
ダイレクトマーケティング メール配信セールス代行を提供
メールを活用したインサイドセールスを実践するには、最適な相手に最適な内容の情報を提供する必要があります。
そのために重要なのが、対象となるマーケットにおいて売り込みたい商材の最適なセグメントの実施です。
「刺さる」相手を見極めることで届ける情報の中身を最適化し、それがバイネームであることでさらに命中精度が高まります。
ゲリラマーケティング
いわゆるセオリーどおりのマーケティングをするのではなく、局地戦(ゲリラ)的な方法で情報を発信し、消費者に届ける手法です。
世界的な腕時計ブランドのIWCがバスのつり革を腕時計に模した広告を展開したことや、紅茶メーカーのリプトンが巨大なティーバッグの形をした「バッグ」を配布したことなどは、いずれもゲリラマーケティングの代表的な事例です。
いずれもそれを見た人が思わず二度見をしてしまうでしょうし、面白い風景だと感じてSNSに投稿してくれるなど自然発生的に情報が拡散していくことが期待できます。
マーケティングの重要性
マーケティングとは顧客との相互理解であるとの定義にあるように、顧客への理解がなければ顧客が求めている商品を提案できないでしょうし、誰も欲しがらないようなものを一生懸命開発して売り込んだとしても、それが売れるとは思えません。
現代の販促戦略でマーケティングが不可欠だといわれるのは、販促戦略が正しい方向に向いている必要があるからです。
ありもしないニーズを追いかけたり、顧客が欲しいと思っていないものを売ったところで結果が出ません。マーケティングの重要性はまさにこの点にあり、売れるものを生み出すには顧客、市場を理解することから始めるのが何よりも大切なのです。
まとめ
今さら聞けないマーケティングの基本や重要性について解説しました。
さらに代表的なマーケティングの種類についても紹介しましたが、マーケティングの世界は今も進歩を続けており、どんどん新しい手法が誕生しています。
この潮流をうまくとらえて自分のものにすることで、「売れるビジネスパーソン」への道が開かれます。