インサイドセールスを成功させるためには、顧客をより深く理解する必要があります。その「理解」の前段階にあるのが顧客のグループ化ですが、これを顧客セグメントといいます。
価値観が多様化している今の時代において、すべての人に等しく売れる商品やサービスを開発するのは不可能に近いでしょう。
そこで、あらかじめターゲット層を見極めてその人たちに「刺さる」商品開発をすることでヒット商品を生み出すのが主流になっています。
そのために必要不可欠な顧客セグメントについて、その概念や具体的な分類の方法について解説します。
顧客セグメントとは?
マーケティングを行うのにあたり、見込み顧客をさまざまな属性や変数によってグループ化することを顧客セグメントといいます。
どんな方法で分類するのについては後述しますが、今どきのマーケティングではすべての人に訴えかける戦略がなかなか通用せず、顧客セグメントをしっかりと見極めたうえでそのグループに対して訴求をしていくことで結果につなげるのが主流です。
顧客理解がマーケティングの基本なので、顧客セグメントも顧客理解の一環として重要なプロセスであるといえます。
インサイドセールスに顧客セグメントが必要な理由
顧客セグメントが必要になった最大の理由は、顧客の多様化です。
ご存じのように今ではテレビや新聞といったマス媒体だけでなく、ネットやSNSといった自然発生的な媒体による影響力が強くなっています。
従来のマス媒体にほとんどの人が集まっていた社会構造であればテレビCMや新聞広告などのマスマーケティングが有効でしたが、今では顧客のニーズや価値観が多様化、細分化されているため、それに応じた訴求をしていく必要があります。
インサイドセールスもマーケティングを活用する営業手法なので、当然ながら細分化された顧客ニーズを無視することはできません。顧客セグメントをしっかりと見極めたうえでそのグループに対してだけ「刺さる」訴求をすることで確実に顧客を獲得することができます。
顧客をどのようにセグメント(分割)すればよいか?
顧客セグメントを分類するために、大きく分けて4つの変数あります。
この4つは顧客理解に欠かせないものばかりなので、あなたの会社の営業部門に置き換えて頭の中に顧客セグメントを思い浮かべながら読み進めていただくと、より理解が深まると思います。
地理的変数
地理的要因で顧客をグループ分けする変数を、地理的変数といいます。住んでいる国や都市に加えてその地域の人口や文化、食習慣など、その地域の特性を理解しながら見込み顧客を分類します。
人口動態変数
人口動態変数は、主にその人の属性情報です。年齢や性別、年収、職業や家族構成などといったその人の固有の属性情報によって分類することで、見込み顧客のターゲティングが可能になります。
心理的変数
上記2つの変数はいずれも客観的な情報に基づくものですが、この心理的変数は見込み顧客の心の内にある考え方による分類です。その人の性格や価値観、思想、生い立ちによる影響なども顧客セグメントを決める重要な要素です。
行動変数
顧客の具体的な行動傾向による分類です。どの時間帯によく商品を購入しているか、どこから買っているかといったように購買の行動パターンを分析することで顧客セグメントを分類することができます。
顧客セグメントを活用するための4R
先ほど解説した変数によって顧客セグメントを作りこむことができたら、次はそれ具体的な行動に反映していくために顧客セグメントを客観的に評価する必要があります。
この評価がなければ実体のないマーケットに訴求してしまったりと、意味のない行動をとってしまう可能性があります。
顧客セグメントを評価するには4つのRが有効であるとされているので、その4Rを紹介しましょう。
- Rank(優先順位)
- Reach(到達可能性)
- Realistic(有効な規模)
- Response(測定可能性)
この4Rだけを見てもわかりにくいかもしれませんが、それぞれの項目が示しているのは上から順に、以下のとおりです。
- 優先してアプローチするだけの価値があるか
- 訴求をしてターゲットの人たちにメッセージが届くか
- 利益を上げるための十分なマーケット規模があるか
- 顧客の反応や購買を正確に測定できるか
いくら顧客セグメントが正確で優れていても、それをもとにマーケティングを仕掛けるだけの十分な市場や現実味があるかという点を評価するのが4Rです。
まとめ
顧客と市場を知り、マーケティングの正確性を高めるための手法として顧客セグメントについて解説しました。顧客セグメントが正確であればあるほどマーケティングや営業の精度も高くなるので、初期段階での顧客セグメントはとても重要です。
さらに、STP分析といってセグメンテーションに加えてターゲティング(顧客セグメントの中からターゲットを決める)とポジショニング(顧客セグメントに訴求をしていく自社の立ち位置)がマーケティング成功のためにとても重要であるとされており、顧客セグメントはこのSTPのうち「S」に該当する一部であるという位置づけです。
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